桜島と、往来する人々をつなぐ“MINATO CAFE”ビジョンメイキング

Client: NPO法人桜島ミュージアム

Period: 2018年3月

Team: 野崎恭平・石川世太 with 関美穂子(アラワス / グラフィックレコーダー)

Outline

概要

鹿児島でも先駆的なNPOのひとつ、桜島ミュージアム。桜島と人々をつなげることで観光やまちづくりに取り組むと共に、地球とのつながりを実感できる貴重な機会をつくり続けています。
桜島にあるフェリーターミナルの改装に伴い、往来する人々と桜島とのつながりをつくるコンセプチュアルなカフェ運営に着手。元々親交のあった桜島ミュージアム代表・福島大輔さんのご依頼から、カフェのビジョンを描き、スターティングメンバーの結束を高めるための場をつくらせていただきました。

Vision

実現したい状態

カフェのビジョン構想を通じ、チームでの連携をリ・デザインする

団体で初期から尽力してきた方や今回新しく雇用する方など多様なメンバーが、それぞれの特性を知り協働的なチームになることと、組織にとって初めての業態に挑戦するビジョンをみなで描くことの2点を重点事項に、2日間全メンバーで対話する機会を設定。 企画としてはできているカフェ構想にメンバー全員で生命を吹き込み、団体の活動全体にも活力を生む起点になることを意図しました。

Process

プロセスデザイン

1.ヒアリングから、共にデザイン。メンバー全員での2DAYS集中ミーティングへ

代表の福島さんは、musuhi野崎・石川のファシリテーション講座等に参加してくださっており、本プロジェクトも共に構想。鹿児島でのプロジェクトにおいては、織り重なったつながりが大きなリソースになっています。

2.互いを知り合う対話で、多様なメンバーをより緊密なチームに

1日目は、ビジョンを描き、それを基に共に働くチームになる大前提の器づくりを意図し、それぞれの人生を知り合う時間から始めました。
より深いところから知り合うため、そして、今後の業務の中で意見の違いが生まれたときに効果的に対処できるように、「NVC」の観点とやり方も導入し、聴き合うつながりのある文化醸成にも取り組みました。

3.カフェの最高のビジョンを描き、全員でプレゼン。運営のベースとなるイメージの創出

2日目にあたり、皆様にはカフェ運営の最高のビジョンと、そのために今自分たちに必要なことを考えてきてもらいました。
そこから、全員でのプレゼン。社歴も年齢も背景も異なるメンバーでしたが、代表の福島さんも含めてフラットに、おおいに語るエネルギッシュな時間でした。
ここから、その後のカフェ運営の打ち手やベースとなるトーンなどが立ち現れてきました。

4.ビジュアライズされたイメージを共に持つためのグラフィックレコーディング

本プロジェクトでは、みなで創ったと実感できるプロセスと描かれたビジョンが目に見える形で残ることが重要であると見立て、数年来の仲間のグラフィッカー・関美穂子さんに依頼し、大切なイメージを絵として残してもらいました。
実際のカフェ店舗にも、この絵が帆布に印刷されて飾られ、ビジョンのリマインドに役立てられていました。

Harvest

収穫

福島 大輔
NPO法人桜島ミュージアム
理事長

僕自身がNVCやU理論のワークショップに参加したことがあり、その後の世界観というか仕事への取り組み方が変わり、より良い方向へ変化していきました。うちのスタッフにも同じような変化が生まれればと思ったことがこの場づくりを依頼したきっかけです。おかげさまで、新旧メンバーがチームとして一つの方向性や価値観みたいなものを共有でき、大変有意義な場となりました。今年で4年目となり、多少のスタッフの入れ替えがあっても、今でも同じ価値観のもとで良い雰囲気を保てているのは、このワークショップのおかげだと思っています。

NPO法人桜島ミュージアム

さぁ、想像してみよう。
島全体が壮大な博物館。
桜島ミュージアムは、桜島をまるごと博物館と考え、ヒト・コト・モノをつなぐ、つくる、育む団体です。
WEBサイト:https://museum.sakurajima.gr.jp/

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